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  後遺障害(PTSD)
 
PTSDって?
PTSDとは、Post−Traumatic Stress Disorder の略で、日本語で心的外傷後ストレス障害と
訳されています。
1980年、アメリカの精神医学会(APA)の診断マニュアルに初めて障害名として記載されました。
ベトナム戦争の帰還兵に深刻な精神障害に悩む人が続出したことなどの臨床経験が基盤にあったとされています。その後、アメリカでは、急速にPTSDに関する研究が進んだといわれています。
日本では、阪神大震災、地下鉄サリン事件、新潟の女性監禁事件によって、ようやくPTSDが知られるようになりました。

「Trauma=トラウマ」の語源は、ギリシャ語で身体的な「傷」をさす言葉です。
日本語では、心的外傷と訳されていますが、簡単にいうと、個人の対処能力を超えるような大きな打撃を受けた時にできる精神的な傷のことです。
具体的には、戦争体験、自然災害、犯罪被害、強姦、性的虐待、交通事故、家庭内暴力などです。

外傷後、数週間から、数ヶ月にわたる潜伏期間(6ヶ月を超えることはまれ)を経て発症します。
多くの場合、回復が期待できますが、中には慢性化し性格変化に移行することがあります。
症状
1.外傷的な出来事が持続的に再体験される。
  ・思い出したくなくても、繰り返し思い出される
  ・繰り返し夢に見てうなされる
  ・出来事が実際に起きたようにありありと感じられる(フラッシュバック

2.外傷的出来事やそれと関係の或る刺激を持続的に回避し、感覚や感情を麻痺させる。
  ・その出来事を、思い出せない、考えられない、感じられない
  ・重要な事柄や活動に対する興味、関心がなくなる
  ・人と疎遠になって自分が孤立しているように感じる
  ・感情の動きが乏しくなる

3.生理的、心理的な過敏、興奮が持続する。
  ・寝つけない、寝ついてもすぐに起きてしまう
  ・物事に集中できず、いらいらして怒りっぽい
  ・過度におびえたり、警戒する
認定基準
認定基準としては、WHO(世界保健機構)が作成した「ICD-10」と、アメリカ精神医学会が作成した
「DMS-W」があります。
どちらも精神の病気を分類したもので、その中の1つにPTSDが取り上げられています。
「ICD-10」よりも、「DMS-W」基準のほうが、個人的体験もPTSDに罹患する可能性を認めています。
後遺障害等級
損保料率機構が認定するPTSD患者の等級としては、14級がほとんどです。
現実に労働能力が喪失し、それが永続しているような場合には、訴訟により認定の見直しを求めていくことが必要と思われます。
判断に迷ったら、ご相談ください。
PTSDに関する裁判例
@平成10年6月8日、横浜地裁で交通事故によるPTSDの勝訴判決がありました。
交通事故で障害を負った被害者がPTSDと診断され、後遺障害として認容された画期的なものでした。
障害等級7級を認定。
A平成11年2月25日、大阪地裁 PTSD是認。障害等級7級認定。
B平成11年9月7日、宮崎地裁 PTSD否定。
C平成12年2月4日、大阪地裁 PTSD否定。
以後の裁判においては、PTSDとして認められるもの、認められないものとさまざまです。
 
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