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相続人・遺産の確定

〜 相続人の確定 〜

遺産分割協議は相続人全員で行なわれなければなりません。

相続人が1人でも欠けて行なわれた遺産分割協議は無効になります。


このようなことが起こらないようするために相続人の確定はとても重要なのです。

相続人の範囲
相続人と聞いてまず思い浮かぶのは、配偶者(夫、妻)や、子供、親、兄弟等と思います。

民法では、法定相続人を定めておりますが、配偶者は常に相続人の地位を認められ、
それ以外には子がいるときは 子が相続人になり、いないときは親が相続人になり、
子も親もいないときは兄弟姉妹が相続人になります。
 
非嫡子(婚姻外の子)や養子がいたとき
非嫡出子も養子も相続人と認められますので、これらの者も参加して遺産分割協議を開く必要があります。

その存在を調べるために、被相続人の戸籍をさかのぼるという作業が必要です。
被相続人の死亡時の本籍地で被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本・除籍謄本・改正原戸籍等
取り寄せます。
養子や非嫡出子がいるときは、現住所を探し、養子に遺産分割協議に参加してもらわなければなりません。
場合によっては、何ヶ月もかかることがあります。
            ややこしい相続人の確定作業は、行政書士にお任せください。
                     
 
戸籍謄本 戸籍とは個人の身分関係を明確にするためのもので、夫婦とその未婚の子を単位としています。
戸籍に記載されている 事項すべてを証明したもの(全部事項証明書)です。
除籍謄本 戸籍内の人が全員除かれた(婚姻・死亡等)戸籍のことです。
改正原戸籍 戸籍の様式の変化により、新しく作りかえられた戸籍のことです。
戸籍の改正が行なわれたときに婚姻や死亡等でその戸籍から除かれている人は新しく編成された戸籍謄本には記載されません
ですから現在の戸籍謄本や除籍謄本だけでは正確に相続人を確定することができないのです。
 
 
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〜 相続財産の範囲 〜

相続人が確定したら、次に相続財産に何があるのかを把握する必要があります。

相続財産がもれていると最悪、遺産分割協議をやり直す必要があるので、こちらの作業もとても重要です。

不動産や、現金はわかりやすいですが、単に受取人を相続人とした保険金や、会社の退職金の取り扱い等は、
迷う人も多いのはないでしょうか。
以下、相続財産の範囲と遺産分割の際の対象かどうかを具体的に記載しています。
 
 祭祀財産 系譜、お墓、祭具などの遺産(祭祀財産)は、相続の対象にはなりません。
誰が承継するかは、被相続人(亡くなった方)の指定(遺言でなくてもよい)によります。
被相続人の指定がない場合は、慣習によって決め、それでも決まらないときは家庭裁判所が審判します。
 形見分けの品 亡くなった方の遺品を遺族で分ける「形見分け」という慣習があります。
基本的には形見も遺産分割の対象になりますが、慣習上容認される程度のもの(経済的価値があまりないもの)であれば遺産分割の対象外となります。
宝石等は遺産分割の対象となります。
 預金 続の対象となり、相続人全員が遺産分割の対象とすることを明示、または黙示に同意した場合には分割の対象とすることができると考えられております。
現実には、ほとんどの場合、遺産分割協議が必要です。
 現金 相続の対象であり、基本的には、遺産分割協議が必要です。
 生命保険金 被相続人(亡くなった方)が被保険者であり、受取人に相続人の特定の者(妻や子供)を指定した場合
よくあるケースですが、被保険者が夫で、妻を受取人として指定していた場合は、妻は保険契約の効果として 保険金請求権を当然に取得することになります。
つまり、保険金は妻のものとなり、遺産分割協議も必要ありません。

被相続人が被保険者であり、受取人を単に相続人と指定した場合
夫が亡くなり、受取人を「相続人」としていた場合でも、妻と子どもが相続人であるとき
は、保険金は、妻と子どもで2分の1ずつ分けることになります。

保険金は相続財産ではなく、受取人固有の権利として取得できるものとされておりますので、基本的には遺産分割協議の対象にはなりません
ただし、相続財産が保険金しかなく、相続人間で取得財産に大きな開きがある場合には、 遺産分割の対象とされることもあります。

生前給付型保険の場合
生前保険型保険は、ガンなどの特定の病気になった場合や、余命6ヶ月以内と判定された場合に保険金が支払われるものです。

死亡時に保険金が残っていたら相続の対象になります。
遺産分割協議も必要です。

 死亡退職金 会社の就業規則等で死亡退職金の支給規定があり、受取人も定められている場合は、受取人が固有の権利として取得するものであるので相続財産ではありません。

一方、退職金の支給規定がない場合では、退職金の支給慣行や支給実態から固有の支給実態がある場合と認められるものについては、相続財産とは認めない傾向があります。

夫が死亡した場合、退職金は、ほとんどの場合、妻のものになりますね。
ただ、相続財産が退職金しかなく、相続人間で不公平が出る場合には、遺産分割の対象とされる場合もあります。
 遺族年金 遺族年金や遺族給付は受給権利者の範囲や順位を法律が定めており、その内容は相続の場合と必ずしも一致して おりません。
ですので遺族は法律の規定に基づき、その固有の権利として受給するものになるため、相続財産には含まれないとされています。
 賃借権

賃借権も相続の対象になるとされています。
相続人が複数のときは、相続人全員が共同相続することになり、持分割合は法定相続分です。

遺産分割協議によってだれがその建物に住むかを決めます。

ただし、被相続人が死亡し同居家族以外の人が相続人になった場合、同居家族の居住権ははどうなるのかという問題があります。 判例では、被相続人と同居していた家族が引き続きその建物に住み続けたい旨の意思表示をすれば、他の同居していない相続人は特段の事情がない限り、明け渡しを求めることはできないとされています。

〜内縁の妻の居住権も保護されます〜
内縁の妻と同居していた場合、内縁の妻に相続権はありません。
ですが判例では上記考え方を援用し、内縁の妻の居住権を保護しようとしています。
内縁の妻が引き続きその建物に住み続けたい旨意思表示すれば、相続人は特段の事情が認められない限り明け渡しを要求できないとされています。

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〜  遺産の中に金銭債務(借金 )がある場合の債務の負担割合と遺産分割協議の関係  〜

被相続人の死亡により、相続人は被相続人に属するすべての権利・義務を受け継ぐことになります。
金銭債務(借金)も例外ではありません。

では、共同相続人間での債務の負担割合はどのようにして決めるのでしょうか?

共同相続の場合の各相続人の責任は相続分に応じて負担することになっています。
金銭債務のような分割可能な債務については法定相続分に応じて当然に分割承継されるとするのが判例です。
また、遺産分割協議の対象となるのは積極財産だけであると考えられています。

平たく言えば、借金については遺産分割協議で決めても、決めた本人達以外の人には主張しても
取り合ってもらえない
ということです。

具体例
■被相続人:父

■相続人:妻・子(兄、弟)

■相続財産:預貯金(5000万円)、工場(時価1億円)、別荘(時価3000万円)、銀行からの借金(3000万円)

■遺産分割:妻・・預貯金 兄・・工場 弟・・別荘 

銀行からの借金は全額兄が負担をすることで合意

■銀行からの督促:妻・・1500万円 兄・・750万円 弟・・750万円
 
 
遺産分割協議で債務は兄が全額支払うと合意しておりますが、これは相続人の間での契約であるので第3者に主張することはできません。

このような場合は、配偶者と弟は銀行に対して請求金額を支払わなければなりません。

支払った金額については、兄に求償(返してもらうこと)することができます。
ただし、遺産分割時に兄と債権者(銀行)が話合い、債権の残りを兄が全額支払うことで了解を得ている場合は
他の相続人は支払わなくてもよいことになります。
遺産分割協議をする際には債務のことも考えて相続することが大切です。

相続人保護の制度として相続放棄限定承認があります

ただし、被相続人の死亡のときから3ヶ月以内にする必要があります。

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