寄与分-親の面倒を見たら認められる?

例えば、3人の子どもがいて、長男は親と同居し家業を継ぎ、認知症になった親の面倒を自宅でみていた、
妻にも相当な苦労をかけていた、

次男は、サラリーマンで遠方に暮らしており、帰ってくるのはお正月だけ、

三男は、妻の実家の親と同居、めったに帰って来ない、

父親が亡くなり(母親はすでに他界)相続が発生した場合、

おそらく長男は、「自分が一番親の面倒を見たんだから、財産をたくさん相続する権利がある」と言うでしょう。

この長男が主張していることが、寄与分と呼ばれるものです。

共同相続人の中に被相続人の財産を維持・増加させることに特別の寄与をした者がいる場合には、

法定相続分とは別にその寄与度に応じて相続財産を取得することができます。

上記の例では、長男は寄与分が認められるでしょうか?

もちろん、3人の話し合いで二男、三男が納得すればよいですが、納得しない場合は、

調停をおこすことになります。

調停で、長男の寄与分は認められるでしょうか。

ケースバイケースで判断されますが、

長男が親の事業を継ぎ、通常支払われるべき報酬を受け取っていた場合には、寄与分は

認められない可能性が高いです。

親が引退してから、長男が親を扶養していたのであれば、財産の増加に寄与したとして認められる

可能性はあります。

認知症の親を自宅でみていたとのことですが、介護保険を利用し、ヘルパーなどに自宅に来てもらっており

介護にかかったお金を親の財産から支出していたのであれば、寄与分として認められる可能性は低いでしょう。

子どもには、親を扶養する義務があります。親のお世話をしたというだけでは、通常この義務の範囲内で

あると判断されることが多いです。親の面倒を見たら必ず寄与分が認められるものではないということを

覚えておいてください。

また、寄与分が認められたとしても、金額的にはかなり低いでしょう。

●寄与分が認められる要件
被相続人の事業に関する労務の提供

被相続人の事業に関する財産上の給付

被相続人の療養看護

その他の方法

 
●寄与分の具体例
①被相続人の事業に関する労務の提供(家事従事型)  
 農業、漁業、林業、各種製造業、小売業等に従事し、無償あるいはこれに近い状態で働いていた場合。

その働きに見合う報酬を得ていたときは、特別の寄与には当たりません。
例えば、子どもがサラリーマンとして働き、土日祝日には親の農家の手伝いをし、
報酬は全く受け取っていなかった場合には、寄与分が認められる可能性が高いです。

②被相続人の事業に関する財産上の給付(金銭等出資型)
被相続人の事業の維持のために融資したり、被相続人の借金を肩代わりして返済し、
被相続人の財産維持に貢献した場合等。

妻が夫が事業を始めるにあたり、自分の貯金をはたいて出資した場合などがこれに該当します。
金銭提供の際に、借用書等がある場合は、非相続人に対する返還請求権が発生しますので
特別の寄与には当たりません。

③被相続人の療養看護 老齢、病気などの被相続人の日常生活をみることにより、
看護費用の支出を免れる等して、被相続人の財産の維持、増加に著しく貢献した者

通常期待される程度の看護では特別の寄与には該当しません。

子どもが常時付添い看護が必要な重症の老人性痴呆症の被相続人を10年間にわたって
看護したケースなどがこれに該当します。

その他の方法として、扶養型や財産管理型など。
 


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