養育費算定の問題点

平成23年度母子世帯等調査によると、子どもの数別養育費の1世帯平均月額は、(養育費を現在も受けている世帯または受けたことがある世帯で、額が決まっているものに限る)

一人  →  35,438円     二人  →  50,331円

三人  →  54,357円     四人  →  96,111円

となっています。この平均は、養育費の支払いを受けていない世帯や、金額が決まっていないものについては対象とされていないため、実際にはもっと低額であると思われます。

養育費を決める際に参考となるものに、家庭裁判所が出している養育費算定表があります。

この算定表は、東京・大阪の裁判官らが、それまでの個別の事情を考慮して複雑な計算方法によっ決められていた養育費を、審議の長期化を防ぐため考えだされたものです。2003.4.1判例タイムズ1111号に掲載されてから、養育費を簡易迅速に計算できること、インターネット上に掲載されたことによって、急速に普及していきました。裁判所も当然のように、これに従うようになっていきました。

この算定表の問題点は、養育費算定の基礎収入を求める際に、約60%程度を経費(公租公課、職業費、特別経費)として控除されることです。(自営業者の控除額は約50%)                                                                                     給与所得が50万円の場合、養育費算定の基礎収入は、50万円×(1-0.6)=20万円になってしまうのです。

子の生活費を計算する際の指数は、親を100とすると、 0歳~14歳:55  15歳~19歳:90 として計算します。

具体例 

父:年収600万円給与所得者(正社員) 母:年収109万円のパート職員  

母が子4人を養育する場合(0歳、3歳、5歳、8歳)                                                                                    

父の基礎収入 600万円×40%=240万円

母の基礎収入 109万円×40%=43万6000円

子の生活費=240万円×{(55×4人)÷(100+55×4人)}=165万円

父が負担する養育費 165万円×{240万円÷(240万円+43万6000円)} =139万6000円  

母子5人の総収入 109万円+139万6000円=248万6000円

父1人の総収入 600万円-139万6000円=460万4000円 

父親に比べて、母子5人の生活費がとても低い金額になってしまうのです。

 

                                                                                                                                                                                             


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