相続税対策の不動産投資のリスク

 

2015年(平成27年)から、相続税の基礎控除が引き下げられます。

現在、   基礎控除 5000万円+1000万円×法定相続人 が

       3000万円+600万円×法定相続人  と4割引き下げられます。

相続人2人を例にとると、

現在 7000万円の基礎控除額が 2015年からは4200万円 になります。

それに伴い、各住宅メーカーなどが、資産家を相手に不動産投資をすすめるセミナーをあちこちで

開いています。大手住宅メーカーの不動産投資セミナーに参加された方とお会いする機会があり、

お話をお伺いしました。資料を見せていただきましたが、さすが!!というほど立派な資料が揃っ

ていました。中身を見せていただきましたが、とてもよくできたものでした。

なぜ、住宅メーカーが不動産投資を勧めるのかというと、不動産を更地のまま持っているよりも、その

土地に建物を建て賃貸したほうが、土地の評価額が下がり(税法上そうなっています)、相続税を減

らすことができるからです。資料にも、更地のまま持っている場合と、賃貸物件を建てた場合の比較

が掲載されていました。その方いわく、「理解できたのは、プリントの数枚程度で、後は専門的すぎて

わからない」という感想でした。一応、私も相続税については勉強しているので、ある程度は理解でき

ますが、リスクについては、あまり説明されていないなという印象を受けました。

銀行で資金を借りて、建物を建てる場合、金利をつけてお金を返済しなければなりません。

もちろん、家賃収入や返済額などを試算したものを銀行や住宅メーカーは作成してくれます。

ただ、そのとおり入居者が入る保証はありません。当初は、住宅メーカーが家賃保証をつけてくれる

ところもあるようですが、入居者が長期間集まらなければ、それも解消される可能性があります。

家賃もいろいろな要因で(例えば近隣に同じような物件が新しくできたなど)下落するかもしれませ

ん。新築のうちは、修理費もかかりませんが、年数が経過するごとに、修理費がかさみだします。

管理を専門の業者に任せると、その費用も発生します。銀行や、住宅メーカーが試算してくれる返

済計画には、これらのリスクが過小評価されている場合もけっこうあります。

評価額が下がっていれば売っても借金だけが残る状態、持っていても赤字の垂れ流しと、とんでもな

い状況に追い込まれる可能性もあります。もちろん、都心の駅近の土地であれば、投資効果も見込

めると思いますが、リスクはしっかりと理解されたうえで行うようにされたらよいでしょう。

まずは、もめない相続を意識し、次に納税資金を確保できるかを考え、節税は最後というのが一番よ

いかもしれませんね。

 


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