離婚問題」カテゴリーアーカイブ

熟年離婚 退職金と財産分与

熟年離婚では、退職金が財産分与の対象になるかどうかが大きな問題となります。

退職金は、賃金・給与の後払い的な性格を持っているとされ、すでに支給されたものについては財産分与の対象となることには異論はありません。夫の在職期間のうち、婚姻期間分が財産分与の対象になります。分割割合は、必ず妻が2分の1もらえるというものではありません。

では、将来支給される退職金については、どのように扱われるのでしょうか。

一般的には、退職金が将来支給される蓋然性が高い場合は財産分与の対象になるとされています。ただし、具体的な年数が決まっているわけではなく、裁判所の判断も分かれています。また、夫の職業にも影響を受けます。夫の職業が公務員など、民間企業に比べると退職金が支払われない可能性が低い場合には、退職まで十数年という場合でも、財産分与の対象とするとした判例もあります。

退職金の支払い時期は、判例で離婚時に支払うとされたもの、将来の退職金支給時に支払うとされたものがあります。

離婚時に支払う場合

「将来の退職金」を基準に中間利息を控除し(法定利率年5%)、現在額に評価して清算する方法②「離婚時に自己都合退職」したとする退職金を基準に清算する方法があります。

 

退職時に支払う場合

「将来の退職金」を基準に清算する方法

②退職金の金額を決めずに、分割割合だけ決めるもの などがあります。

 

 

 

 

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離婚・妻が住宅ローンの連帯保証人になっている場合

離婚の際、妻が住宅ローンの連帯保証人になっているケースはとても多いです。連帯保証契約は、金融機関と妻との契約になるため、夫婦が離婚したからといって、自動的に連帯保証契約が消滅するわけではありません。(金融機関との契約書があるはずです)

離婚後も、夫がローンを滞納すれば、ローンの請求は妻にくることになります。滞納が続くと、金融機関は不動産を競売にかけますが、競売価格よりもローンの残債のほうが多いと、競売後も負債が残ってしまいます。そして、その負債も支払い続けなければならないのです。

妻が連帯保証人を外してもらうためには、金融機関との交渉が必要になります。例えば、夫の親族等に連帯保証人になってもらい、その代わりに妻の連帯保証人を外してもらうなどの方法がありますが、夫の親族等が引き受けるケースは現実には少ないといえるでしょう。

離婚時に妻が連帯保証人になっている場合には、注意が必要です。

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夫の借金と離婚原因

夫がサラ金などで借金をしているので離婚したいと思っているのですが可能でしょうか?

このようなご質問をいただくことがあります。

夫が借金をしているというだけで離婚することはできませんが、その借金が原因で、結婚生活が破たんしている場合は、離婚が認められる可能性が高いです。

協議離婚ではなく、裁判離婚する場合には、離婚原因が必要になります。借金による離婚は、「婚姻を継続しがたい重大な事由」として扱われます。

結婚生活が破綻している状態とは、

お金のことで喧嘩が絶えない、サラ金会社からの督促が激しくまともな生活ができない、夫の借金の返済のために自分の貯金を出したが、懲りずにまた借金を重ね、反省の色なしといったものが考えられます。

妻が夫のサラ金について連帯保証人になっていれば、妻はその債務から逃れることはできません。返済できないということであれば、自己破産の申し立てを検討する必要があるでしょう。

 

 

 

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DVへの対策 - 裁判所の保護命令

夫からの暴力(内縁の夫含む)から逃れる対策として、DV防止法が定める裁判所の保護命令があります。保護命令は、妻が夫からの暴力によりその生命または身体に重大な危害を受けるおそれが大きい時に、妻からの申し立てにより、裁判所が一定期間、夫を妻から引き離すため発する命令のことです。(夫からの妻への暴力だけでなく、妻から夫への暴力も保護対象です)

夫が妻につきまとい徘徊することを6か月間禁止する接近禁止命令、夫が妻とともに生活の本拠としている住居から、2か月間、対処することを命令する退去命令があります。この他、子どもに対する接近禁止命令、妻の親族等への接近禁止命令も可能です。

保護命令の申し立てる裁判所は、①夫の住所地を管轄する地方裁判所 ②妻の住所・居所の所在地を管轄する地方裁判所 ③暴力が行われた地を管轄する地方裁判所 のいずれかです。

保護命令の申し立てる条件として、配偶者暴力相談支援センターまたは警察に相談した事実ががあることが必要です。これらの機関に相談していない場合には、公証役場で作成する宣誓供述証書があればよいことになっています。

保護命令の施行状況

終局した保護命令事件 → 23,094件

内、支援センターのみの相談件数 → 3,820件   警察への相談 → 10,990件       双方への相談 → 7,594件  宣誓供述書添付 → 602件

終了した事件のうち、保護命令が発令された件数 → 18,340件(約80%) です。

DVを受けているのであれば、まずは勇気をもって相談してください。相談機関は、こちらを参考にしてくだい。

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DV(ドメスティック・バイオレンス)とDV防止法

DVとは、配偶者や内縁の夫、恋人などの親しい人からの暴力のことを言います。

DV被害者は、DV防止法において保護が図られているのですが、対象になるのは配偶者や内縁の夫からの暴力であり、恋人間の暴力は保護の対象に含まれていません。DVが原因で離婚した夫が離婚後つきまとう行為についても、DV防止法が適用されます。また、被害者の親族等については、平成19年のDV防止法改正で保護の対象に含まれることになりました。

DVは、殴る、蹴るなどの身体的暴力だけでなく、脅す、ののしる、無視するなどの精神的暴力、生活費を入れないなどの経済的暴力、性行為の強要、暴力、避妊に非協力などの性的暴力、行動の監視などの社会的暴力も含まれます。

DVを受けている被害者で、どこに相談に行ったらいいかわからない方は、下記相談窓口があります。

DV相談ナビ

配偶者暴力相談支援センター(各都道府県)

NPO法人 ウイメンズネット・こうべ

すずき行政書士事務所でも、ご相談をお受けしております。女性専門・完全予約制・秘密厳守でやっておりますので、安心してご利用ください。

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養育費算定の問題点

平成23年度母子世帯等調査によると、子どもの数別養育費の1世帯平均月額は、(養育費を現在も受けている世帯または受けたことがある世帯で、額が決まっているものに限る)

一人  →  35,438円     二人  →  50,331円

三人  →  54,357円     四人  →  96,111円

となっています。この平均は、養育費の支払いを受けていない世帯や、金額が決まっていないものについては対象とされていないため、実際にはもっと低額であると思われます。

養育費を決める際に参考となるものに、家庭裁判所が出している養育費算定表があります。

この算定表は、東京・大阪の裁判官らが、それまでの個別の事情を考慮して複雑な計算方法によっ決められていた養育費を、審議の長期化を防ぐため考えだされたものです。2003.4.1判例タイムズ1111号に掲載されてから、養育費を簡易迅速に計算できること、インターネット上に掲載されたことによって、急速に普及していきました。裁判所も当然のように、これに従うようになっていきました。

この算定表の問題点は、養育費算定の基礎収入を求める際に、約60%程度を経費(公租公課、職業費、特別経費)として控除されることです。(自営業者の控除額は約50%)                                                                                     給与所得が50万円の場合、養育費算定の基礎収入は、50万円×(1-0.6)=20万円になってしまうのです。

子の生活費を計算する際の指数は、親を100とすると、 0歳~14歳:55  15歳~19歳:90 として計算します。

具体例 

父:年収600万円給与所得者(正社員) 母:年収109万円のパート職員  

母が子4人を養育する場合(0歳、3歳、5歳、8歳)                                                                                    

父の基礎収入 600万円×40%=240万円

母の基礎収入 109万円×40%=43万6000円

子の生活費=240万円×{(55×4人)÷(100+55×4人)}=165万円

父が負担する養育費 165万円×{240万円÷(240万円+43万6000円)} =139万6000円  

母子5人の総収入 109万円+139万6000円=248万6000円

父1人の総収入 600万円-139万6000円=460万4000円 

父親に比べて、母子5人の生活費がとても低い金額になってしまうのです。

 

                                                                                                                                                                                             

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養育費の取り決め状況・受給状況

養育費の取り決め状況

母子世帯等調査によると、協議離婚の場合、養育費を取り決めているのはわずか24%で、取り決めなしが55%、不詳が21%になっています。不詳も取り決めをしていないに入れると、取り決めをしているのは、4人中1人だけという状況です。調停離婚・裁判離婚では、取り決めありが74%であるのに比べると、相当低い割合であるといえます。もっとも、調停離婚・裁判離婚のような裁判所が関与した場合でも、23%が取り決めなしというのは、問題といえるでしょうが。

2012年(平成24年)4月1日から、離婚届を提出する際に書面の末尾に面接交渉と養育費の分担について「取決めをしている」「まだ取決めていない」を記入する欄が設けられましたが、強制力はありません。

養育費の取り決めをしなかった理由のうち、半数近くは「相手に支払い能力・意思がないと思った」と回答しています。相手と関わりたくないが23%、交渉がまとまらなかったが8%、自分の収入で経済的に問題ないと思ったは、わずか2.1%で、母子世帯の困窮状態が明らかになっています。

 

養育費の受給状況

母子世帯全体の養育費の受給状況では、現在も受けているが20% 過去に受けたことがあるが16% 受けたことがないが60% 不詳4%になっています。また、母子世帯になってからの年数が0~2年以内では、26.8%が現在も受けていると回答していますが、4年経過後の母子世帯では、現在も受けているが15.6%に減少しています。離婚後、時間がたつにつれ養育費が継続的に支払われなくなる割合が高くなっていきます。

協議離婚全体での養育費の受給状況は、現在も受けているが16% 過去に受けたことがるが14% 受けたことがないが67% 不詳3% という結果になっています。

協議離婚で養育費の取り決めをしている場合の受給状況は、現在も受けているが51% 過去に受けたことがあるが26% 受けたことがないが22% 不詳1% となっており、協議離婚の際に養育費の取り決めをすることがいかに重要かがわかる結果となっています。

 

 

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母子家庭の貧困率-ワーキングプア

2007年(平成19年)の国民生活基礎調査では、

単身者で手取り所得が127万円、

2人世帯では、180万円、

3人世帯では224万円、

4人世帯では254万円であれば、貧困ということになるようです。

厚生労働省の調査(平成22年版「国民生活基礎調査の概況」)では、日本の貧困率は2009年時点で16%で、1985年以降で最も高い数値になっています。

母子・父子世帯は、夫婦と未婚の子どもの世帯より、いずれも貧困率が高いですが、その傾向は母子世帯のほうがより顕著になっています。夫婦と未婚の子どもの世帯の貧困率は10%程度ですが、母子世帯の貧困率は、60%近くにのぼっています。これは、父子世帯の貧困率の2倍に相当する値で、母子世帯と父子世帯の格差が大きいといえます。

その原因は、就労状況に関係しています。母子世帯で就労している母は80%以上ですが、正規の職員・従業員は40%弱、それに比して、パート、アルバイトは47%に上ります。就労していない母は、15%です。働いても豊かになれないワーキングプア状態になっていることがわかります。

一方で、父子世帯の就労している父は90%以上で、そのうち、67%が正規の職員・従業員、パート・アルバイトは8%、自営業15%、就労していない父は、わずか5%程度です。

上記の就労形態の差が、収入の差になってあらわれます。母子世帯では、就労収入200万円未満の世帯が、2011度(平成23年度)では、64%にのぼります。平均年間就労収入も181万円にすぎません。この64%の世帯については、生活保護水準以下のものが多いと推測されます。

父子世帯では、年間就労収入200万円未満の世帯は、2011年度(平成23年度)では合計22.1%、平均年間就労収入は、455万円と通常の生活が十分できる金額になっています。

母子世帯の生活保護受給率は14.1%であり、就労収入が200万円未満が64%ある割には、生活保護の受給割合は、非常に少ないといえます。

児童手当の支給額は、児童1人→月額4万1720円、 児童2人→4万6720円  児童3人→4万9720円 以降児童が1人増えるごとに月額3000円が追加されます。児童の人数が増えても、支給額はそれほど増えません。

母子世帯の平均年間就労収入が181万円だとすると、2人の子どもがいる場合、児童手当を加えても、年間の収入は199万円、月額16万6千円にしかなりません。この収入で子ども2人を育てていくのは、非常に厳しいと言わざるを得ません。

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調停について- 元裁判官・元調停委員のお話

今日は、兵庫県行政書士会の研修がありました。離婚問題研修の第3回目で、元裁判官・元弁護士・元調停員の山崎杲氏が講師を務めてくださいました。

40年間、家裁の裁判官、調停委員として調停にたずさわった結果、山崎氏が到達した思いは、離婚調停の究極の目標は、「円満な離婚」であるということ。

そして、その「円満な離婚」を達成するためには、双方が心理的離婚の状態になっていることが条件であるといいます。では、「心理的離婚」とは何でしょうか。

①結婚生活に失敗した「自分」を受け容れ、元の配偶者とはもう一緒に住めないという「現実」を受け入れ、やり直せるかもしれないという「空想」を捨て、諦めることであり、相手と「心理的」にきれること、すなわち「心理的」に離婚が成立した状態

→主観的 感情・感性の問題であり、内心の痛手を癒せるかどうかの問題

調停委員は、相手への恨み、憎しみの感情を吐き出させ、癒されるようにもっていかなければならない。双方がぐちゃぐちゃの状態であり、法律は役に立たない。

②婚姻が「客観的」には失敗に終わったことを認めるとともに、自分にも相手にもその原因となる「マイナスポイント」があったことを認めることができるようになった心理状態、即ち、「自分」と「相手」の「その関係」とが「客観視」できるようになった心理状態(いわば「客観的破綻の主観化」)

→破綻のいきさつを客観的事実として整理できるかの問題

調停委員が、婚姻生活が破たんしたいきさつを順を追って説明してほしいというと、双方とも自分の都合のよいところから話すが、簡単に自分の悪い部分を認める。追及してしまうと、自分の非を認めなくなる。いきさつを話していく段階で、自分の問題点が見えてきて、頭で整理でるようになってくる。

双方がこうなることで、「心理的離婚」に至る。

1回目の調停では、現実が見えている人は少ないが、何度かの調停で、顔つきや態度が変化してくる。本来は、お互いで解決できる力を持っているので、調停委員は、その能力を引き出していくだけということです。

離婚は、「夫婦関係の解消」と「親子関係の継続」という矛盾した要請が内在しており、離婚に際しては、その要請のそれぞれが克服されねばならない。「心理的離婚」に至らない状態で法的離婚(審判離婚・裁判離婚)した場合、親権をとった親は、子どもに親権を取らなかった親は死んだなどとうそをつくこともある。逆に親権を取らなかった親は、面接交渉や養育費の減額を要求し、紛争が延々と繰り広げられることになる。

子どもへの影響は、とても大きい。

平成22年5月13日の毎日新聞「親子が別れるとき離婚を考える④」欄に掲載されていました。

幼児期の父母離婚後父方で養育された男性が、出産後まもなく死亡したと聞かされていた母親につき、高校生の時、父方祖母から「あの女はお前が邪魔で捨てた」と聞かされて衝撃を受け、離婚を長い間隠されていたことに怒りを感じたこと、以来、人が怖く人間関係で辛さを感じるようになり、大学卒業後就職した会社を1か月で退職、アルバイトも続かず、カウンセリングに通ううち、自分を肯定するのが苦手で、それが成育歴からきているかもしれないと思い始めたこと、戸籍を調べ手紙を出して26歳で母に初めて会い、母から離婚時に父方祖母から「子は置いていけ。二度と会うな」と言われたことなどを聞くうち、少し気持ちの整理がついた気がしたこと、母との交流や自分のつらい気持ちを話す会に参加したりして徐々に自信を回復し、2年前に就職し一人暮らしも始めた。

こういう話を聞くと、親も大人になり「心理的離婚」に至ってから離婚してほしいと、しみじみ思います。

 

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離婚調停申立書(夫婦関係調整の調停申立書)

話し合いで離婚が成立しない場合、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所に調停を申し立

てることになります。調停前置主義といって、いきなり裁判はできないことになっていま

す。 用紙は、裁判所のHPからダンロ―ドできます。→ 離婚調停申立書

一度も、申し立ての家裁に行かなくても、郵送で申し立てることもできます。

ただ、申立ての家裁に用紙をもらいに行くと、家裁独自の事情説明書というものがあり、

その用紙に、夫、妻、子どもに関する様々のことを記入するようになっています。予め

それらの内容を記入しておくことで、調停にかかる時間はかなり短縮できるのではないか

と思います。いろいろな事情があり、申立書を家裁にもらいに行けない方は、郵送でも

よいと思いますが、行ける方は、行かれたほうがよいと思います。

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