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遺言 会話式Q&A ③財産は不動産とわずかな預金、不動産は息子にあげたいけど

恵美さん  「うちの財産といえば、今住んでいる家と三百万円くらいのお金なの。夫は数年前に他界して、今は独身の息子と一緒に住んでいるの。娘は嫁いでいるけど、子どもの教育費なんかで、いろいろ大変みたいなの。この家は、息子にあげたいと思ってるんだけど、どうすればいいかしら?」

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すずきさん 「息子さんに自宅を相続させるという遺言書を書いておくのがいいですね。遺言書がないと、息子さんと娘さんで、だれがどの財産を継ぐのかを話し合わなければならなくなります。法定相続分は、兄妹だと、それぞれ2分の1。不動産の価格が1,500万円、預貯金が300万円として、合計で1,800万円。それぞれ900万円ずつ相続することになります。娘さんが300万円の預貯金を相続するとしても、残りの600万円は、息子さんが娘さんに支払わないといけません。」

恵美さん  「息子が600万円を支払うのはしんどいわね。」

すずきさん 「遺言書に、「自宅不動産は息子に相続させる。娘には、預貯金300万円を相続させる」って書いた場合を、みてみましょう。

息子 → 自宅不動産1,500万円  娘 → 預貯金300万円

問題になるのは、遺留分です。遺留分は、相続人が最低限相続できる割合ですが、この場合だと、全遺産の4分の1が、娘さんの遺留分になります。金額にすると、450万円です。遺言書通りだと、娘さんは預貯金300万円しか相続しないけど、遺留分として、あと150万円は、息子さんに請求できることになります。」

恵美さん  「600万円よりも、かなり少なくなるわね。それ以上は無理かしら?」

すずきさん 「そうですね。あとは、例えば、娘さんに結婚の支度金として、お金を出しているのでしたら、それを理由に、遺留分の請求はしないでほしいと、遺言書の付言事項に書いておくのがいいですね。付言事項は、遺言書の一番最後に書くもので、法的な拘束力はありませんが、恵美さんのお気持ちは伝えることができます。娘さんもお母さんの気持ちを知ることで、遺留分は請求しないでおこうと思うかもしれませんよ。ただし、最悪、遺留分を請求される可能性があることはご理解くださいね。その場合、息子さんが、一括での支払いが難しければ、分割などで支払うほかないですね。」

恵美さん  「わかりました。主人を亡くしてから息子には、いろいろ面倒をみてもらっているの。それも書いておくようにするわ。」

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すずきさん 「親孝行な息子さんですね。」

 

POINT 財産が不動産とわずかな預貯金。不動産を特定の相続人にあげたい場合は、遺言書を書いておく!!遺留分に注意。

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遺言 会話式Q&A ②子どもに知られずに遺言書を作成したいのですが。

 一郎さん 「私は、先祖から引き継いだ財産を含め、3億円以上の財産を持っています。ただ、子どもたちは、私の財産をあてにしていて、遺言書を書くと言うと、兄弟でひと悶着ありそうです。子どもたちに知られずに、遺言書を書くことはできますか?」

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すずきさん 「子どもたちが揉めるのはみたくないですからね。お気持ち、お察しいたします。なかには、遺言書を書いたことを、家族には絶対知らせたくないので、行政書士からの連絡はわからないようにしてほしいと言われる方もいらっしゃいますよ。遺言書を書いたことが原因で、あれこれ言われるのが嫌なんだそうです。」

一郎さん 「やはりそうですか。」

すずきさん 「次のような例もありました。自宅不動産や預貯金を長男に相続させるという遺言書を書かれた方がいらっしゃいました。その内容を聞いた長男は、それ以降、遺言者をぞんざいに扱い、怒った遺言者が後日、長男には内緒で、遺言書を書きかえられました。長男は、遺言書で財産をもらえることが確実になったので、遺言者を大事にしなくなったのでしょうね。」

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一郎さん 「そんなこともあるんですね。参考になりました。」

すずきさん 「すみません、話がそれましたね。自筆で書く遺言を自筆証書遺言といいます。これだと、だれにも知られずに遺言書を書くことができますが、法律で決められた方式を満たさないと、無効になってしまう可能性があり、お勧めはしません。やはり、公正証書遺言がよいと思います。公正証書遺言は、公証役場に行って作ります。公証人という元裁判官や元検事が作るので、法律的な問題が起こることはほとんどありません。また、原本は、公証役場で保管されるので、偽造変造の恐れもありません。デメリットは、証人が二人必要だということです。そういう意味では、だれにも知られずに作成することはできないということになりますが、行政書士などの専門家や公証役場で用意してくれる証人ですと信頼できると思いますよ。」

一郎さん 「なるほど、そうですか。子どもたちに知られなければ、それもいいかもしれませんね。」

すずきさん 「そうですね。もう1つデメリットがあるのですが、公正証書を作成するには、費用がかかります。財産額と相続人の人数によって計算されます。」

公証役場・公正証書作成手数料

目的財産の価額

手数料の額

100万円まで

5,000円

200万円まで

7,000円

500万円まで

11,000円

1,000万円まで

17,000円

3,000万円まで

23,000円

5,000万円まで

29,000円

1億円まで

43,000円

1. 1億円を超える部分については
  1億円を超え3億円まで  5,000万円毎に 1万3,000円
  3億円を超え10億円まで 5,000万円毎に 1万1,000円
  10億円を超える部分   5,000万円毎に 8,000円 がそれぞれ加算されます。 

2. 上記の基準を前提に,具体的に手数料を算出するには,下記の点に留意が必要です。

財産の相続又は遺贈を受ける人ごとにその財産の価額を算出し,これを上記基準表に当てはめて,その価額に対応する手数料額を求め,これらの手数料額を合算して,当該遺言書全体の手数料を算出します。

②遺言加算といって,全体の財産が1億円未満のときは,上記①によって算出された手数料額に,1万1000円が加算されます。

一郎さん 「費用がかかるのは仕方ありませんね。元裁判官や元検事さんが作成してくれるのですから、安心できます。」

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すずきさん 「おっしゃる通りです。大事な財産を安全確実にお子さんに引き継ぐコストですからね。」

一郎さん 「なんだかほっとしました。私の面倒をよくみてくれる子どもには、多くの財産をあげて、そうでない子は、※遺留分だけにしようと思います。」

すずきさん 「そうですか。子どもは親の思い通りにはいきませんね。」

※遺留分 相続人が最低限相続できる相続分。相続人が子どもだけの場合、通常もらえる相続分の半分が遺留分になる。兄弟二人が相続人の場合、遺留分は、遺産の4分の1になる。

一郎さん 「財産のことで、いろいろ相談にのってほしいことがあるのですが。」

すずきさん 「もちろん、承ります。公正証書遺言のご依頼の場合は、報酬をいただくことになりますが。」

一郎さん 「けっこうです。いろいろ相談に乗っていただきたいことがありますので、よろしくお願いします。」

すずきさん 「行政書士に公正証書遺言の作成をご依頼いただいた場合、公証役場との打ち合わせは、すべて私のほうで行います。作成日に、公証役場に一度行っていただくだけで大丈夫です。また、将来、遺言書の書き直しなどがあった場合にも、事情がわかっているので、スムーズに進むと思います。年齢とともに、自分で何かを行うのが億劫になってきますよね。行政書士が、手足となって動きますので、ご安心くださいね。」

一郎さん 「それは有難いです。財産をまとめて、あらためてこちらから、連絡させていただきます。」

すずきさん 「はい、お待ちしております。」

POINT 子どもに知られずに遺言書を書きたい場合、自筆証書遺言があるが、無効になる可能性もあり、お勧めはしない。公正証書遺言は、証人二人必要だが、子どもに知られずに遺言書を作成できる!!

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遺言 会話式Q&A ①遺言書はお金持ちが書くものじゃないの?

愛子さん  「遺言書は、お金持ちが書くものじゃないの?」

すずきさん 「そう思っている人も多いけど、実は違うの。遺言書を書くのは、相続争いを防ぐためなんだけど、財産の少ない人のほうが争いになりやすいの。財産が多いと、気持ちに余裕があるから、多少の財産の多い少ないは許せるけど、財産が少ないと、この機会にできるだけ多くの遺産をもらいたいと思って、相続人同士で譲り合いの精神が働かなくなるの。兄弟姉妹で、長年の感情の鬱積があると、正直、まともに話し合うこともできなくなるのよ。」

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愛子さん  「相続でもめてる話はよく聞くわ。」

すずきさん 「「遺言書がないと、相続人同士で、だれがどの財産を相続するのかを決めないといけないの。例えば、兄弟姉妹で争いがあって、この話し合いがうまくいかないと、家庭裁判所に調停を申し立てることになるの。1か月に1回程度、家庭裁判所に行って、うまく和解できるといいけど、なかなか難しいの。半年~1年、もっと長い期間かかっているケースもあるわ。こうなると、和解しても、その後の親戚づきあいはなくなるわね。」

愛子さん  「それは悲しいね。せっかく縁があって、兄弟姉妹になったのに。」

すずきさん 「親が生きているうちは、仲よくみえていた兄弟姉妹も、両親が亡くなると、お嫁さんやお婿さんがついて、自分たちの権利を主張しだすことが多いわ。今は、給与も増えない世の中だから、子どもたちも自分たちの将来を考えると、“この機会に少しでも多くもらいたい”と思うでしょう。」

愛子さん  「そうよね。“うちは子どもたちは仲がいいから大丈夫”という考え方じゃなく、“もめる”ということを前提に考えないといけないのね。」

すずきさん 「子どもの側から、“親に遺言書を書いてもらいたいのですが・・・”という相談を受けることもあるわ。遺言書を書いてほしいと思っても、なかなか切り出せない。親が高齢になればなるほどそうよね。私は、子どもが心配しないように、親が遺言書を書いておくことが、親の務めだと思っているの。親が自分の遺産をあげる人を決めておいてくれて、子どもは、それを有難くいただく、それが理想の財産の分け方じゃないかしら。」

愛子さん  「なるほど~そうかもね。」

POINT 財産が少なくても、遺言書は書くべし!!

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11月16日(水)「遺言書の書き方セミナー」のご案内

自分の財産のことが気になり、遺言書を書こうか迷っている方、あるいは、遺言書を書きたいけど、書き方がわからないという方、最終的には、公正証書遺言にしたいけど、まだ、そこまでは考えていないという方向けのセミナーです。

日時 : 平成28年11月16日(水) 13:30~15:00

場所 : すずき行政書士事務所

   芦屋市業平町1-17-203 JR芦屋駅南出口徒歩1分

   (阪急芦屋川徒歩10分、阪神芦屋駅徒歩10分)

費用 : 1,000円   人数 : 女性限定4名 

講師 : 行政書士 鱸 弥生

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遺言セット(用紙・封筒)付き

遺言書は、法律で書き方が厳格に決められており、間違うと無効になったり、相続争いの原因にもなります。正しい法律知識を身につけ、遺言書を書いてみましょう。当日は、ひな形に沿って、書いていただきます。参加者の特典として、自分で書いた遺言書を後日、チェックさせていただきます。

方式のチェックのみ 10,800円 相談料込み 32,400円

報酬表にはないメニューなので、お得です!!

チラシはこちら%e3%83%81%e3%83%a9%e3%82%b7%e3%80%8c%e9%81%ba%e8%a8%80%e6%9b%b8%e3%81%ae%e6%9b%b8%e3%81%8d%e6%96%b9%e3%80%8d%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%80%80%e3%83%81%e3%83%a9%e3%82%b7

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簡単!! 「遺言書の書き方」セミナー

自分の財産のことが気になり、遺言書を書こうか迷っている方、あるいは、遺言書を書きたいけ

ど、書き方がわからないという方、最終的には、公正証書遺言にしたいけど、まだ、そこまでは

考えていないという方向けのセミナーです。

日時 : ①平成28年10月5日(火) 13:30~15:00 受付終了

②平成28年10月21日(金) 13:30~15:00

場所 : すずき行政書士事務所                fotolia_50491868_subscription_monthly_m

   芦屋市業平町1-17-203 JR芦屋駅南出口徒歩1分

(阪急芦屋川徒歩10分、阪神芦屋駅徒歩10分)

 

人数 : ①女性限定2名 ②女性限定4名

費用 : 1,000円

講師 : 行政書士 鱸 弥生

 

遺言書は、法律で書き方が厳格に決められており、間違うと無効になったり、相続争いの原因

にもなります。正しい法律知識を身につけ、遺言書を書いてみましょう。当日は、ひな形に沿っ

て、書いていただきます。参加者の特典として、自分で書いた遺言書を後日、チェックさせてい

ただきます。     fotolia_85973811_subscription_monthly_m

方式のチェックのみ 10,800円 相談料込み 32,400円      

お申込みは、0797-55-6203 まで

チラシはこちら → %e3%80%8c%e9%81%ba%e8%a8%80%e6%9b%b8%e3%81%ae%e6%9b%b8%e3%81%8d%e6%96%b9%e3%80%8d%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%80%80%e3%83%81%e3%83%a9%e3%82%b7

 

 

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なぜ遺言書を書くのか

終活のしめくくりとして、遺言を考える方もいらっしゃると思います。「うちは、そんな大した財産はないから大丈夫」「うちの子に限ってもめるわけがない」そう言われる方も多いです。

今日は、実務で依頼を受けた案件をもとに、「なぜ遺言書を書くのか」を考えるきっかけにしていただけたらと思います。

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私が依頼人のお子さんのA子さんとお会いしたのは、友人の紹介でスマイリングエンディングノートを買っていただいたのがきっかけです。A子さんは、お父さんが亡くなったときの遺産分割の際に、遺産のほとんど全部をお兄さんが相続し、A子さんは何も相続できず、とても嫌な思いをされた経験がありました。

A子さんのご家族は、お父さん、お母さん、お兄さんの4人です。お父さんが亡くなられたときの財産は、自宅不動産、預貯金で、それなりの金額でした。お母さん、お兄さん、A子さんで遺産分割の話合いをしたというよりも、お兄さんが一方的に、「財産はぼくが全部継ぐから」の一点張りで、A子さんはもめるのが嫌で結局、1円の財産も相続しませんでした。

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何でゼロなの?

 

自分の財産の整理にという思いでスマイリング・エンディングノートのFULL版を購入し読み進めるうちに、「遺言書」があれば兄ともめずに自分も財産を相続することができることを知りました。遺言書についてもっと詳しく知りたいという思いで、私にご相談いただきました。

私からは、遺言書に財産の分け方を書いておけば、お兄さんと協議することなく遺産を相続することができること、ただし、自筆証書遺言(自分で遺言書を書く)の場合は、検認手続といって、遺言書を家庭裁判所に持っていかなければならず、その手続きで1か月以上はかかること、万一、遺言書に不備があると、その遺言書が無効になってしまうこと、公正証書遺言にしておけば多少の費用はかかるが、相続発生後、速やかに遺言書に沿って手続きが勧められること、遺言執行者を決めておけば、お兄さんの印鑑証明なども必要ないことなどをお話させていただきました。

お母さんの財産は、預貯金900万円です。一般的には、うちにはそれほどの財産はないからという金額ではないでしょうか?それでも、お母さんは、遺言書を書くことを決められたのです。自分の相続のときまで、お兄さんともめてA子さんに可哀そうな思いをさせたくなかったからです。

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その後、お母さんと面談させていただき、財産の確認とだれにどの財産をあげたいのかを確認させていただきました。財産については、A子さんが予めお母さんから聞いて、書きだしてくれていました。通帳を拝見すると、年金が入金される口座と光熱費が落ちる口座が異なっていて、年金が入金されたときに下して、わざわざ別の銀行に入金しているということでした。それを負担に思っておられたので、光熱費が落ちる口座を変更されることをお勧めしました。「そんなこと当たり前じゃない?」と思われる方もいらっしゃると思いますが、年齢を重ねると、不便を感じながらもずるずるとそのままにしてしまっていたり、そういうことも思いつかなくなってしまうのです。ちなみにお母さんの年齢は83歳です。

そのほかにも、毎年更新される保険証書を何年分も大事にとっていたり、亡くなったお父さんの古い年金関係の書類までとっておられました。必要なもの、不要なものを1つづつ確認して分けていきました。時間はかかりましたが、お母さんにとても喜んでいただけました。

遺言書を書く前に、財産の整理をまずしなければなりませんが、1人ではなかなか進まないことも多いです。子どもがいても、自分の財産の全部を子どもにはまだ知らせたくないと思われる方もいらっしゃいます。そんなときは、専門家にお手伝いしてもらうのも1つの方法です。

遺言書は、70代で一度書いておくのがよいと思います。個人差が大きいですが、80代ではしんどいかな~という印象です。

面談はご自宅まで出張させていただきます。ちょっと聞いてみたいなと思われたら、お気軽にお電話してくださいね。

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子どもがいない夫婦の「予備的遺言」

 

前回のブログ、「子どもがいない夫婦の相続」では、夫婦お互いが遺言を遺しておくのが相手に対

する思いやりと書きました。

今回は、もう少し詳しく遺言の内容についてみていきましょう。

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子どもがいない夫婦の夫Aさんと妻Bさんは「私の亡き後は、すべて遺産は妻(夫)に相続させる」

との遺言を書きました。月日は流れ、夫Aさんが先に亡くなり、妻Bさんが夫の財産をすべて相

続しました。

夫亡き後は、近所に住む夫の姪Cさんが親身に面倒をみてくれました。数年後、妻Bさんが亡くな

り、夫の姪Cさんが遺言書を発見しました。みると、「自分の財産はすべて夫Aさんに相続させる」と

書いてあります。でも、Aさんは既に他界しています。Bさんの相続人もいません。このような場合、

どうなるのでしょうか?

Bさんに相続人がいない場合、Bさんの財産は、家庭裁判所の一定の手続きを経て、国庫に納め

られます。それでは、あまりにAさんの姪Cさんが気の毒なので、家庭裁判所は、Cさんが「特別縁

故者に対する相続財産分与」の申立をし、家庭裁判所が認めれば、Cさんは遺産の全部または

一部をもらえることにしました。(遺産の全部をもらえることはほとんどありません)とはいうものの、

この手続きが終了するまでには1年程度を要し、時間も手間もかかってしまいます。

遺言を書く際に、Bさんが「私よりも先に夫が死亡している場合は、その財産は夫の姪Cさんにす

べて遺贈する」という文言を書いておけば、何の問題もなくBさんの遺産はすべてCさんにいった

のです。このような遺言を予備的遺言といいます。

夫のAさんが亡くなった時点でBさんが遺言書を書きかえればよかったのですが、そのようなことを

思いつかないケースも多いでしょう。また、その時点でBさんが判断能力を失っている可能性もあり

ます。子どものいない夫婦が遺言を書く際には、夫(妻)が先に亡くなった場合、だれに相続しても

らいたいのかも書いておかれるとよいでしょう。

※予備的遺言は、子どもがいない夫婦だけでなく、すべての人の遺言にもあてはまります。

ここでは事例として、子どもがいない夫婦を取り上げています。

 

 

 

 

 

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子どもがいない夫婦の相続

 

子どもがいない夫婦の相続は、生前に何の対策もせずに亡くなった場合、もめる可能性が高い

です。子どもがいない老夫婦のケースをみてみましょう。

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夫が先に亡くなり、相続人は妻と夫の兄弟2人。しかも夫の兄が既に他界しており、甥と姪が相続

人に。

相続財産は、自宅2,000万円、預貯金200万円

相続割合は、妻が4分の3、 夫の弟が8分の1、甥・姪が16分の1ずつ になります。

この割合に沿って分けると、妻→1,650万円  夫の弟→275万円  甥・姪→1,375,000円ずつ。

妻が自宅を相続しようと思えば、夫の弟へ275万円  甥・姪にそれぞれ、1,375,000円ずつ支払

わなければなりません。

夫の弟は、好意的で相続分を放棄してくれました。ところが、甥と姪は、小さい子どもをかかえて、

経済的に余裕がなく、どうしても1,375,000円を支払ってほしいと言ってきました。

こうなると、妻は、預貯金200万円を吐き出しても足りません。

妻は、自宅を売却することも考えましたが、住むところを失うことに、どうしても二の足を踏んでしま

います。結局、当初50万円ずつを甥と姪に支払い、不足分については、毎月1万円ずつを分割

で支払うことで合意しました。妻は家を残すことはできましたが、毎月2万円の出費はきついです。

妻からすると、夫の兄弟や甥や姪と財産の分け方を話し合わなければならないのは、相当なストレ

スです。亡き夫が生前に「全財産を妻に相続させる」という遺言を書いておいてくれれば、すべて

の財産は妻のものになったのです。

夫婦のどちらが先に逝くかは、だれにもわかりません。夫だけが遺言を書くのではなく、妻も遺言

を遺して、夫に無用なストレスをかけないようにするのが、相手に対する思いやりだと思います。

 

 

 

 

 

 

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遺言事項 - 未成年後見人の指定

 

遺言に書いて法的効力が生じる事項の1つに、未成年後見人の指定というものがあります。

例えば、ギャンブルで借金のある夫と離婚して子どもの親権者になった。万一自分が死んだとき

に、夫が親権者になることは避けたいという場合、遺言の中で、未成年後見人を指定しておけば

指定された人が親権者になります。妻の父母を未成年後見人に指定することもできます。

未成年後見人に指定された人は、就任時から10日以内に、市町村役場に未成年後見人開始の

届け出を行います。

その後、夫が家庭裁判所に親権者変更の申立てをした場合には、子どもにとってどちらが未成年

後見人として適任なのかを家庭裁判所が判断することになります。

親権者の指定は、最後に親権を行う者で、かつ管理権を有するものとされているので、両親が揃

っている場合には、指定できないことになります。父母のうちどちらかが亡くなれば、もう一方が親

権者になります。

未成年後見人が使い込みなどをしないように監督する人が未成年後見監督人です。遺言では、

未成年後見監督人も指定することができます。

 

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公正証書遺言を作るための手数料

 

公証役場で公正証書遺言を作成する場合、いくらの手数料が必要なのでしょうか?

公証役場のHPには、次のように書かれています。

目的財産の価額

手数料の額

100万円まで

5000円

200万円まで

7000円

500万円まで

11000円

1000万円まで

17000円

3000万円まで

23000円

5000万円まで

29000円

1億円まで

43000円

2. 上記の基準を前提に,具体的に手数料を算出するには,下記の点に留意が必要です。

  ①財産の相続又は遺贈を受ける人ごとにその財産の価額を算出し,これを上記基準表に当ては

   めて,その価額に対応する手数料額を求め,これらの手数料額を合算して,当該遺言書全体の

   手数料を算出します。

    ②遺言加算といって,全体の財産が1億円未満のときは,上記①によって算出された手数料額

    に,1万1000円が加算されます。

例えば、6000万円の財産(評価額3000万円の不動産、3000万円の預貯金)がある人が、遺言で

妻に不動産(3000万円) 子どもに預貯金各1000万円ずつを遺すと書く場合をみてみましょう。

6000万円の財産だから、手数料は、1億円以下の43000円と思われる人も多いでしょう。

ここで注意が必要なのは、手数料は相続人ごとに計算されるということです。

妻 → 3000万円の不動産   手数料 23000円

子1 → 1000万円預貯金    手数料 17000円

子2 → 1000万円預貯金    手数料 17000円

子3 → 1000万円預貯金    手数料 17000円

これに、全体の財産が1億円未満の場合は 11000円プラスされます。

23000円+17000×3+11000円=85000円

これ以外に用紙代などが必要な場合があります。

意外に高いと思われた方も多いでしょう。

行政書士に依頼する場合、公証役場に支払う手数料のほかに、その報酬も必要になります。

ただ、安全確実に大事な資産を後に遺すための投資と思えば、仕方ないのかもしれません。

遺言について相談してみたいと思われた方、お気軽にお電話してくださいね。

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